ちょうど2か月前になってしまいましたが、長野県下伊那郡高森町へ行ってきました。久しぶりの山脈と川の風景。変わらない定食屋さんの味。前職時代、数年間仕事で通っていた第三の故郷です。その当時お世話になった方から、役場の議員さん向け勉強会の講師として来てくれないかとお誘い受けました。ありがたいです、また高森町へ行けるということが何よりうれしかったです。
これから、長野県ではリニアモーターカーが開通する予定があり、今後人口の流入や流出はどうなるのか、震災以降の再生エネルギーについて、名産品である市田柿をPRしていく、などなど、いろいろこれからへ向けて、特にエネルギーや地域のまちづくりなど震災のことも含めて話をしてほしいということでした。議員さんに何を話せるのだろう、と思いましたが、気負わず、いろいろとつながりを話してほしいということのようでしたので、あれこれ考えつつも何とか資料まとめました。
到着し、話し込んでそのまま話をして移動してしまったので写真はないのですが、15,6名くらいの議員さんの前で、「地域力(エネルギー)を高めるデザイン つなぐ」というタイトルで一時間半ほど話をさせていただきました。
震災と震災以降あれこれ取り組んでいることを再整理させていただくかたちになりました。
震災でしんどかったことと防災、そして現在の流入人口が多い状況は、今後のリニア開通にも通じるところが出てくるかもしれないこと。震災以降考えるべきエネルギーの質のこと。
これから地方ではエコリフォーム・リノベーションを推進することが結果的に地域経済とエネルギーの循環につながること。現在進行中のエコリノベーション歩花ハウスのこと。実は、前日に情報仕入れた蓄熱式薪ストーブの紹介もさせていただきました。
地域材を公共建築へ活用する公共木造技術支援のこと、材の調達方法からの検討。
省エネと農村建物の考え方、アグリエコステーションの考え方や畑のようちえんによる園児の巻き込み。
果物の産地なので、ineの会での農商工連携の取組や品種にこだわりあぐり市を開催するあおむしくらぶさんの取組など。
地方で考え取組んだデザインのイロイロを紹介させていただきました。恐らく多様な分野の議員さんがいらっしゃると思ったので、一つのテーマを深く話すよりはいろいろな情報があるほうがいいのかもしれないとも思い、様々な取り組みの写真やスケッチなどを140枚近くパワポで話しました。
今回、資料をつくって、話をして伝えたかったのは、どんな取り組みであれ「質」をどれだけ考えて取り組めるかということ。各種連携が必要なこと。コディネートすることが必要であり、その役割の認識が必要なこと。そして、地方にはたくさん宝があること。
質問で、農業の6次化ファンドのことを聞かれましたが、情報を把握しておらず直接的な回答はできませんでしたが、6次化、つまり農産物での加工品と販売でファンドというのは個人的には想像しにくい世界です。
そして、気になった質問で話し込んでしまったのは、果物がいいものできて、地元の主婦の会が加工したいのだが、農家の方とどのようにすれば連携できるのでしょう?やっぱりみんな集めて会議などをするとよいのかということでした。
ineの会の取組を少し話ましたが、なかなか伝えきれずすいません。ぜひ、いわきへ来て見て感じてもらえるといいなと思いました。会議というより、畑とか厨房とか人、素材なんですということを伝え感じていただければと思いました。
しかし、果物の長野県、加工品開発は盛んで、商品開発の情報もたくさんあります。きっと、すごいところがたくさんあると思います。時間があれば、調べてこちらがいろいろうかがいたいところでした。
こちらは、帰りに案内していただいた、できたばかりの中学校です。木が内装にふんだんに使われています。
地元の杉と桧が使い分けられています。地域材を子どもたちへ伝える。
木にこだわりある長野県で仕事をできたおかげで、木を使うことが当たり前と思っていましたが、公共木造支援で各地行ってみると、案外そうでもないということが分かり、長野で仕事ができた経験があってよかったなと感じます。
建築の質、木のデザインの質、エネルギーの質、いろいろ考えだすとこだわりたいところはたくさんあります。たくさんの視点から物事考えデザインする楽しみがあります。
役場の近くから見下ろす伊那谷の景色も好きです。
久しぶりで、懐かしくもあり、改めて自分の取り組んでいる仕事を振り返り、次を考え、地方では何を考えていくべきかをまとめ、話をする機会を与えていただいたことに感謝です。
この時期、エコ改修した小学校の桜が見ごろです。見に行きたい!
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